ABOUT ME
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- イギリスの大学院で修士号取得
- 600冊読んだ私が本当におすすめする海外文学5選
- 1.『ファウスト』— ゲーテ(1808年, 1832年)
- 2.『怒りの葡萄』— ジョン・スタインベック(1939年)
- 3.『老人と海』— アーネスト・ヘミングウェイ(1952年)
- 4.『大地』— パール・S・バック(1931年)
- 5.『復活』— レフ・トルストイ(1899年)
- 📖 あなたにピッタリの一冊はどれ?
600冊読んだ私が本当におすすめする海外文学5選
時代を超えて読み続けられる名作
海外文学には、時代を超えて愛される名作が数多くあります。
人それぞれ好みがあると思いますが、今回は、「人生で是非とも一度は読んでほしい・・!」と思う5作品を紹介させて頂きたいと思います。
どの作品も、その時代の社会問題や人間の本質を鋭く描いたものばかりです。
自分に合った本を探す参考になりましたら嬉しいです。
1.『ファウスト』— ゲーテ(1808年, 1832年)
人生に一度は必ず読みたい作品。
「人間は努力する限り、迷うものだ」
「ファウスト」の時代背景
『ファウスト』が書かれたのは、18世紀から19世紀にかけてのドイツ。
この時代、ヨーロッパでは啓蒙主義が広まり、「理性こそが人間を進歩させる」と考えられていました。
しかし、フランス革命の混乱や産業革命の進展により、人々は理性だけでは解決できない精神的な不安を抱えるようになります。
そんな中で、知識を極めても満たされない人間の苦悩を描いたこの作品は、当時の知識人たちに衝撃を与えました。
「ファウスト」のあらすじ
学問のすべてを究めたものの、人生に虚しさを感じている博士ファウスト。
そんな彼の前に悪魔メフィストフェレスが現れ、「私が真の満足を与えられたなら、お前の魂をもらう」と持ちかける。
契約を交わしたファウストは、若さを取り戻し、快楽や愛を求めて旅に出るが…。
「ファウスト」のおすすめポイント
- 人間の知的探求と欲望の葛藤を描いた、哲学的な物語
- 善と悪、幸福と虚無といったテーマが深く考えさせられる
- 詩的な表現と壮大なスケールが魅力的
「ファウスト」はこんな人にピッタリ!
✅ 哲学的なテーマが好きな人
✅ 「幸福とは何か?」を追求したい人
✅ 「知識とは何か?」と考えたい人
✅ 悪魔との契約というモチーフに惹かれる人
2.『怒りの葡萄』— ジョン・スタインベック(1939年)
「彼らは私たちを踏みつける。しかし、私たちは消えない」
「虐げられ、苦難の果てに負われた人間たちにも、なお滅ぼし得ぬ最後のものは、生きようとする本能的な力だ」
『怒りの葡萄』の時代背景
1929年の世界恐慌と、それに続くアメリカの大干ばつ(ダストボウル)が背景にある。
中西部の農民たちは干ばつと不況により土地を追われ、仕事を求めて西海岸へ移動した。
しかし、そこでも搾取や差別が待ち受けており、多くの人々が過酷な生活を強いられた。
『怒りの葡萄』のあらすじ
オクラホマ州の農民ジョード一家は、土地を失い、希望を胸にカリフォルニアへ向かう。
しかし、移住先で待っていたのは、安い労働力として扱われる過酷な現実だった。苦境の中でも、家族は助け合い、誇りを失わずに生きようとするが…。
怒りの葡萄の魅力は、アメリカの壮大な大地で繰り広げられる、人間の強さと社会への鋭い批判にあります。
大恐慌時代のアメリカを背景に、土地を追われたジョード一家の苦難と希望がリアルに描かれ、理不尽な社会の中でも生き抜こうとする人々の団結と尊厳が強く心を打ちます。
また、詩的で力強い描写と、絶望の中でも消えない希望が、読者に深い感動を与えます。単なる社会批判にとどまらず、人間の本質や連帯の重要性を問いかける普遍的な作品です。
『怒りの葡萄』のおすすめポイント
- 社会の不条理と労働者の苦しみをリアルに描いた名作
- どんな状況でも家族の絆を守ろうとする姿が感動的
- スタインベックの力強い文体が、臨場感を生み出す
こんな人にピッタリ!
✅ 社会問題に関心がある人
✅ 家族の絆を描いた物語が好きな人
✅ アメリカ文学の傑作を読んでみたい人
3.『老人と海』— アーネスト・ヘミングウェイ(1952年)
「人間は敗北するようには作られていない。殺されることはあっても、敗北はしない」
「老人と海」の時代背景
『老人と海』の時代背景は、20世紀前半のキューバが舞台です。
作品が発表されたのは1952年で、当時のキューバはアメリカの影響を強く受けており、貧しい漁師たちは厳しい生活を強いられていました。
物語の主人公サンチャゴは、そんな時代の中で伝統的な漁師として孤独に生きる老人です。
また、ヘミングウェイ自身がキューバに長く滞在し、実際に漁をしていた経験が作品に反映されています。
第二次世界大戦後の混乱や、戦争を経験した人々の精神的な孤独、自然との闘いを通じた人間の尊厳といったテーマが時代背景と密接に結びついています。
「老人と海」のおすすめポイント
- シンプルながら奥深いストーリーで、読むたびに新しい発見がある
- 「誇りとは何か?」という普遍的なテーマを描いている
- 短編ながら人生や挑戦の意味を考えさせられる名作です。
4.『大地』— パール・S・バック(1931年)
「土地は決して裏切らない」
「大地」の時代背景
時代背景は、20世紀初頭の中国です。
物語は、清朝末期から中華民国成立にかけての農村社会を舞台にしており、貧しい農民が土地に頼って生きる様子が描かれています。
この時代、中国は内乱や西洋列強の影響を受けながらも、農民たちは伝統的な価値観のもとで厳しい生活を送っていました。
作中では、飢饉や戦乱、社会の変化が主人公・王龍の人生に大きな影響を与えていきます。
パール・S・バック自身が中国で長く暮らし、現地の文化を深く理解していたことが、作品のリアリティを高めています。
「大地」のおすすめポイント
- 広大な土地と壮大な歴史が織りなす、圧倒的なスケールの物語
- 人間の欲望や価値観の変化を丁寧に描いた作品
- 異文化理解を深めるのに最適な一冊
5.『復活』— レフ・トルストイ(1899年)
「人々はみな、自分が他の人々よりも特別に重要な存在であり、また自分のすることが、何か非常に重要なことのように思っている。しかし、彼らのすることは、実際にはまったく意味を持たないのだ。」
「復活」の時代背景
19世紀後半のロシアは、貴族と農民の間に深い格差がありました。
トルストイは、この社会の矛盾や宗教的な問いをテーマに『復活』を書きました。
特に、当時の司法制度の不公平さや道徳的な再生が描かれています。
「復活」のあらすじ
貴族の青年ネフリュードフは、かつて愛した農民の娘カチューシャを捨てた。
しかし、数年後、彼女が殺人事件の裁判で被告として現れる。
彼は彼女を救おうとするが、次第に自らの生き方を問い直すようになり…。
「復活」のおすすめポイント
- トルストイならではの深い心理描写と社会批判が詰まった名作
- 人間の罪と贖罪、道徳的な再生がテーマ
- 読後、価値観が大きく変わる可能性のある一冊
📖 あなたにピッタリの一冊はどれ?
✔ 本当の幸福感とは?哲学や知識のあり方を追求したいなら → 『ファウスト』
✔ 社会問題や家族の絆に関心があるなら → 『怒りの葡萄』
✔ シンプルな中に人生や挑戦の意味を感じたいなら → 『老人と海』
✔ 歴史や異文化を感じる吸い込まれるような壮大な物語が好きなら → 『大地』
✔ 人間の罪と贖罪、「人は変われるのか?」というテーマに興味があるなら → 『復活』
どの作品も、読むことで人生の見方が変わるような名作ばかりです。
ぜひ、自分に合った一冊を見つける参考になりましたら嬉しいです。